破産者マップにご注意を

事業がうまくいかずに借入金を返済することが難しくなったり,養育費が支払われないために生活に困窮してカードローンに頼ってしまったりすることがあります。

債務整理をして,毎月少しずつ返済していく方もありますが,自己破産を検討してみてください。破産を選択することを嫌がる方も多くいらっしゃいますが,私から見れば,せっかく稼いだお金を借金の返済に充当するよりも,ゼロから再スタートして,将来の生活のために使っていく方が前向きであると考えるためです。

自己破産のデメリットとしては,次のようなことがあります。

  • 自宅や車などの財産を手放さなければならない
  • ブラックリストに登録される
  • 官報に掲載される

個人信用情報機関,いわゆるブラックリストに登録されると,5~10年間は,借り入れをすることやクレジットカードの利用ができません。

携帯電話やスマートフォンを機種変更するときは,キャリアとの利用契約と同時に,機種代金の分割払い契約をすることが通常ですが,この分割払いの契約の審査が通らないことがあります。

また,賃貸アパートを契約する際に,家賃保証会社が信用情報機関を利用している場合には,これをもとに契約を拒絶されてしまうことがあります。

官報に破産者として情報が掲載されることについては,これまでは「官報など誰も読みませんから,これといったデメリットではありません」というような説明をされることがしばしばあったように思います。私も,もれなくそのように説明をしたことがあります。

ところがこれを悪用して破産者マップなるウェブサイトを開設している業者が現れたことで,ここ数日話題となっておりました。

地図上に,債務者の名前や住所,官報公示日,管轄の裁判所,事件番号が誰でも閲覧できる仕組みです。

一方で,これを正当化している専門家もあるようですが,倫理観を疑うものであります。

なお,この破産者マップからの削除依頼を受け付けるウェブサイトも開設されています。

削除依頼を絶対に出してはいけません。個人情報のみならず,住民票や顔写真付きの本人確認書類を要求するものです。

これをもとに,名簿屋に情報が流れ,闇金が近寄ってきたり,危ない仕事の斡旋をされたりすることが予想されます。やむにやまれず自己破産をして,生活再建に尽力されている方ばかりです。そっと見守るのが社会の役目であります。

この破産者マップに対しては,被害者支援のために弁護士の先生方が動いておられるそうです。早急に鎮火されますことを期待しております。

このようなことで自己破産を躊躇する方が増えてしまい,適時に救済できないことがあれば,これは社会にとって不利益が大きすぎるためです。

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