生前贈与をするならお早めに

相続税対策に,生前贈与を活用することがあります。

生前贈与を活用する場合には,早めに取りかかることが重要となります。

とは言っても,相続税対策だけに注目して,贈与を進めた結果,ご自分の手元にほとんど財産が残っていないようなことになれば,老後の生活に不安が出てまいります。

生前贈与を考えるときは,いつから,誰に,どのくらいの財産を譲っていけばいいのか,ぜひ専門家に相談をしながら計画し,進めていただきたいと思います。

認知症リスク

生前贈与は,契約です。契約をするには,意思能力がなければできません。

認知症等で判断能力が低下し,契約をすることが難しい状況になれば,計画どおりに生前贈与を進めることができなくなってしまいます。

そのため,早い段階で,計画的に始めることが推奨されます。

遺留分対策

生前贈与をした財産は,亡くなったときの相続財産に合算して,遺留分請求の対象となります。

遺留分とは,相続人に,最低限度残すべきと法律で認められた相続分です。

民法
(遺留分を算定するための財産の価額)
第1043条 遺留分を算定するための財産の価額は,被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額とする。

2 条件付きの権利又は存続期間の不確定な権利は,家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って,その価格を定める。

第1044条 贈与は,相続開始前の1年間にしたものに限り,前条の規定によりその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは,1年前の日より前にしたものについても,同様とする。

2 第904条の規定は,前項に規定する贈与の価額について準用する。

3 相続人に対する贈与についての第1項の規定の適用については,同項中「1年」とあるのは「10年」と,「価額」とあるのは「価額(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限る。)」とする。

相続税対策のためにした生前贈与が,争族の元となる危険があります。

遺留分対策を意識した,生前贈与を計画することが重要です。

これは,生前贈与の期間を10年よりも長くすることで,遺留分請求の対象となる相続財産の額を,減らすことができます。

また,生前贈与を受けていた相続人が,他の相続人からの遺留分請求に対応できるように,必要な現金を準備できるように仕掛けをしておくことが考えられます。

生前の相続対策に関心のある方は,お子様やお孫様が相続で困らないように,ぜひお早めに着手いただきたく思います。

元気で,年齢が若いほど,多くの対策案から選択することができます。

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