民事信託士検定

9月28日、29日の二日日程で、第5期民事信託士検定を受験するために京都へ行ってまいりました。

前日まで東京におり、新幹線での移動ばかりで、ゆっくり観光や食事ができないのがつらいものであります。

検定の内容は、座学が半分、グループディスカッションが半分くらいの割合です。

昨日の品川でのイベント会場とは異なり、椅子が硬くて、座っているだけで足腰が悪くなります。

さて、主な内容としては、倫理と信託契約書の条項に関する話題が多くを占めております。

グループディスカッションでは、事前に事例問題が出題されており、設定された事例に対して、受験者が各自で信託契約書を起案をしてくるものでした。

これに対して、なぜそのような表現としたのか、契約書を構成したのかについて、意見を交わす方法により進められました。

他人が作成した契約書やその考えを聞くことで、多くの気づきがあります。

信託契約書は、お客様の事情によってその都度カスタムメイドで作成されるものであり、作成者の個性も出ます。

自分の作成した契約書が果たして相応しい内容であるのかについては、常に不安が付きまとい、他人の意見を聞けることは、貴重な機会であります。

ただ、信託を組成するには、契約書の起案も大切ですが、それ以前に相談者とのヒアリングや、これに対するコンサルティングがとても重要であります。

今回の検定試験の内容に、この部分のトレーニングが含まれていなかったことに、少し物足りなさを感じました。

契約書ばかりに目が行くのもわかります。

この書き方で、公正証書にできるのか、銀行で信託口口座が開設できるのか、法務局で登記ができるのか。

実務家としては気にするべき点が多くあるため、そこに気をとられるのもわかります。せっかくまとめあげた契約書が、受理されなかったら困ってしまいますから。

しかし、もっと大切なのは、依頼者の思いの部分です。気持ちに寄り添って、何を実現されたいのか、しっかりとヒアリングができているのでしょうか。

金融機関で受理されるように、法務局で受理されるようにと、型にはまった提案をすることで、依頼者の気持ちよりも、司法書士側の都合を優先してしまっていないか、ということについては、常に気にしていなければならないことです。

最近、非常に注目されている民事信託、家族信託です。

これを流行りのドル箱のようにもてはやす民間企業や一部の士業事務所が、士業向けに安易な雛形を販売したり、集客ツールを販売したりする等、内容への理解が乏しい一般ユーザーに対して、売り込みを推奨しているような雰囲気があります。

決して許されることではありません。

目先の利益でつまらぬ動きをする不埒な輩のせいで、おかしな規制が入り、使い勝手や評判が悪くなるということは、どの業界にも見飽きております。

信託契約のように、将来に向けて長期間にわたって動かしていく仕組みには、当事者が理解していることはもちろんのこと、間違いなく機能させていくことを誰かが責任をもって管理しなければなりません。

高い使命感と倫理観をもって、民事信託の提案に臨むことができる司法書士を養成するための検定であると理解しております。

最終課題を提出して、合否判定を待つこととなります。

忘れずに、課題を早めに作成して、提出いたします。

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