
体験を売るエクスマを展開されている藤村正宏さんの著書です。
マーケティングを難しく考えることなく、シンプルにわかりやすく伝えられています。なによりも、表現が楽しそうなので、ひとつやってみようか、という気持ちになります。
今月は、仕事の量が少ないので、毎日のように営業に出かけております。
営業とは言っても、不動産屋さんや銀行に飛び込んで、仕事をくださいと頭を下げて歩き回っているわけではなく、これまでお会いした人たちとビジネスのミーティングをしたり、その方たちから新たに自分とつながれそうな人脈を紹介していただくことが主な活動です。
偶然にも、交流会で席が隣になったご縁から、仕事で協力をさせていただく関係に発展することもあります。
また、登記の仕事が減っているならば、こちらで仕事をつくってしまえばいいのです。
司法書士のような士業の先生方は、すぐそこにニーズが転がっていることはほとんどなく、何か事が起こった時に、思い出してもらえるところに置いてもらうことが上手な立ち回り方であると考えています。
安くやります、なんでもやりますと、数少ないパイを同業者同士で奪い合って、信念のかけらもない土下座営業をするなどありえません。
そのような意味では、タレント業であって、名前も顔も知られていなければ、この世に存在しないのと同じことなのです。
自分を知ってもらうために、情報発信をしていますか?
司法書士は、SNSはおろか、ホームページもブログももっていない人たちがほとんどである業界です。
そのため、これらを駆使して、さまざまな人とつながっていくことは、確実に有利なことです。古参に対して、十分に戦える手段であります。
ニーズのないお客様に対して、無理やり売り込みをするのは、愚かなことです。しかし、まったく興味のなかったことでも、情報発信を続けることで、欲しくなったり、もっと知りたくなったりするものです。
このところ、Instagramがそのような役割を果たしています。
特に目的もなく眺めているだけで、きれいな景色があらわれて、旅行に行きたくなる。
うまそうなラーメンや焼肉の写真を見て、食べたくなる。店にお客様が増える。
そういうことです。しかも、この情報発信は、お金をかけることなくできてしまいます。もはや、やらない理由が見当たらないのです。
ホームページやブログも、やっているうちに、共感してくれる人たちが出てきて、twitterやFacebookで勝手に宣伝してくれます。
名刺交換をしただけなのに、次の日からいきなりメルマガが送られたり、DMが届いたりすれば、不快な気持ちになります。
しかし、SNSでつながって、仲良くなっている方に、自分のチラシや記事をシェア、拡散してもらうことは、そこまでストレスに感じられないものです。
同じようなものを買うならば、知り合いや信頼できる方から紹介された人を選ぶような感覚はありませんか。
共通の趣味から仲良くなり、仕事をやり取りするビジネスパートナーに発展することもありますね。
この観点は、司法書士などの士業にとってはありがたいものです。
その人に興味をもつから、仕事やサービスにも興味をもってもらえるのです。何を買うか、ではなく、誰から買うかということです。
AIに淘汰されるとか、ハイスペックコモディティなどと貶されることも多い司法書士の業界ですが、これができている人たちは、発展していくのだろうと思います。
手軽な文庫本です。ぜひ読んでみてください。