不動産登記

登記を自分でやりたい方へ

司法書士に頼まなくても、登記は自分でもできますか?

ときどきご質問いただきます。答えは、可能です。

ただし、自分でなさった登記が、正しい内容であるかは保証できません。

なぜならば、法務局では、書類が適式に作られているかを点検するのみで、その内容まで性格であるかは審査の対象ではないためです。

相続の登記を自分でされる方がおられます。

その際、相続人がだれなのか、戸籍謄本を調査します。

次に、相続した不動産がどのようなものなのかを調べることになるでしょう。法務局で登記簿を閲覧し、役場の資産税課で故人の不動産を調査することもあるでしょう。

このとき、不動産に見落としがあった場合、法務局からは何も言われません。法務局では、頼まれた手続しかできないことになっているからです。

つまり、本当は故人の不動産が五つあったのに、四つしか登記の申請をしなくても、そのまま登記の手続は完了してしまいます。

特に、一戸建ての土地と建物以外に前面道路に共有持分が残っていたり、マンションの共用部分に共有持分が残っていたりすることがよくあります。

また、自宅以外に、遠方に山林や農地があるのを調べることなく、相続の手続を放置していることもあります。

不動産の問題だけではありません。

自分で登記をやりたい方が法務局に行くと、登記相談の窓口で書類の作り方は教えてもらえます。しかし、代わりに書いてくれるものではありません。

登記に必要な書類を教えてもらえます。その書類について、関係者が正確に内容を理解して作成し、押印したかは、法務局は一切関与しません。

そのため、作った書類が間違っていたり、関係者が勘違いをして押印したりした場合でも、書類さえ法令にしたがって作成されていれば、登記の手続は進みます。

後からもめても、間違っていることに気がついても、取り返しがつかないことがあります。

自分で登記をすることはできますが、不慣れな方が一回限りでするには、難しい手続です。

特に、相続の登記は、今回限りのことではなく、その次の代のことまで考えてするべきことであり、専門家である司法書士に相談をしていただいたいものです。

法務局の登記相談は、あくまでも相談窓口です。法務局がするのは、必要な情報を提供することだけです。

書類を作ったり、調べたりするのは、すべて自分でやることです。

ときどき、法務局に行けば全部やってもらえると思い込み、大きな声で騒いでおられる方も見かけますが、迷惑ですので絶対にやめましょう。

それが難しい方には、司法書士に依頼をして、やっていただくのがよいでしょう。

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司法書士 野田啓紀
司法書士 野田啓紀
名古屋で相続、認知症対策専門の司法書士事務所を経営しています。人生100年時代を豊かに過ごせるように、老いの不安を解消し、想いに寄り添うコンサルティングに強みがあります。 遺言書、民事信託、成年後見制度などを組み合わせた相続、認知症対策のご提案をいたします。 当事務所では、相続登記や預貯金の解約のような死後の事務手続だけではなく、生前の相続、認知症、事業承継への対応に、適切な助言をいたしております。