司法書士事務所を開業するに際して、何か地盤があるわけでもなく、暖簾分けがあったわけでもありません。
多くの司法書士にとっては普通のことであって、特別に自分に有利でも不利でもないと考えますが、しからば営業をしなければ、早晩食い扶持に困ってしまうのは明白であります。
開業前後から、さまざまな異業種交流会や名刺交換会に参加しております。正直、あまり好きなところではありませんが、街中で飛び込み営業をするよりは、一同に集まったところで仕事の話ができるのは効率が良いのではないかと考えた結果です。
なにかあれば、お願いします。
このようなこと言っていませんか?私が営業のご挨拶に伺うときは、絶対に言いません。
そのような「何か」など、いつまで待っていても訪れはしないからです。相手からの返答で、このように言われてしまった場合には、もうこの人から仕事の依頼が来ることはないと割り切って、次へ向かいます。
このように、ひとつのことだけを具体的に相手に伝えます。司法書士が何をする人なのか、世の中に正確に認知されていない以上、こちらからお客様像を相手に伝えておかなければ、紹介をしていただけるはずがありません。
いまのところ、この方法は、成功しております。
自分が逆に立場に置かれたときのことを考えてみます。自分がされて嫌なことは、絶対に人にはしてはならないと幼少の頃からしつけをされております。
名刺交換をしたときに、一方的に自分の仕事のことをまくし立てる方がいます。とにかく売り込みをしようと必死です。
名刺交換をすると、翌日から頼んでもいないメールマガジンが送りつけられてくることがあります。
いずれも、最悪の営業の方法です。
私は、わずか1分で、自分に紹介してほしいお客様像を相手に伝えることができればと考えております。
大切なことは、絞り込むことです。
このようなプレゼンテーションをしていませんか?絶対に紹介をもらえないプレゼンテーションです。
挨拶をした相手に合わせて、絞り込んで自分の欲しいお客様を理解してもらわなければ話にならないのです。詳しくお話するのは、実際のご依頼者であって、紹介者にはなんとなくこの問題は、司法書士に投げておけばいいのかなと感づいてもらい、ノールックパスを決めてもらえれば十分なのです。
このようなことを考えて、日々仕事をしております。