雑感

司法書士会に届いた苦情に、私が勝手に答えてみる

司法書士会には、市民の皆様より、さまざまな苦情が寄せられます。それが年に一度抜粋として司法書士会員に共有されるのですが、中でもおもしろいものを拾い上げて、生協の白石さんのごとく、これについて勝手に私が回答してみます。

この回答は、私個人の感想です。愛知県司法書士会は、一切関係ありません。

司法書士に一般社団法人の設立を依頼し、費用を払ったが、設立に3年ほどかかると言われ、様々な費用を請求してくるので契約の解除を求めたところ、顧問契約は解除してくれたが、既に支払った費用を返金してくれない。

一般社団法人の設立をするのに、3年もかかるという点がよくわかりません。気合を入れれば、2週間くらいで設立できます。

NPO法人や宗教法人ならば、そのようなこともありますが、前提となる依頼がどのような内容であったのか、本人も理解されていなかったのではないかと。

しかし、これは本当に法人設立の依頼をしていたのでしょうか。支払った費用は、顧問契約という性質のものではなく、その都度、話を聞いてもらった相談料ではないのか、と思いますが。

約20年前に不動産の名義変更を行い費用を支払ったが、領収書が届かず受領したとの連絡もなかった。気になっていたので最近連絡したら、電話がつながらなかった。

その司法書士は、もう死んでいるかもしれませんね。20年前のことですから。

20年経過した今になって、連絡をしてみたきっかけが個人的には気になるほか、それほど長期間にわたって記憶してくださっていたことに、その司法書士は喜んでいることでしょう。

司法書士に印鑑証明書を渡し、委任契約書と思われるものに実印を押印した。遺産を等分することとしたが支払いがされないので、金融機関に確認したところ、既に解約され遺産はないことを知った。司法書士に問い合わせたところ、きちんとした説明を得られなかった。その後、何度も電話するが電話に出ず連絡がつかない。

遺産の手続を頼んだ相手は、本当に司法書士だったのでしょうか。名刺を見て、愛知県司法書士会の司法書士名簿を突き合わせてみましょう。

また、委任状など、相手に渡す重要な書類は、写真を撮る、コピーを保管する等、あとで何を渡したのかが確認できるようにしておくことも大切です。押印したのは委任状のつもりでも、実は、自分の相続分を他の相続人に譲渡する内容だったかもしれませんね。

売買による抵当権抹消、所有権移転、抵当権設定の決済を担当した司法書士について、振込先が間違ってため、売主のローン完済ができなかったが、決済の進め方や対応について聞きたい。

これは、司法書士の責任ではありません。

売買代金で、売主がローンの残債を支払うことはよくあることです。これの振込先は、売主がローンの繰り上げ返済の手続をするときに借入先に確認をすることであるほか、一般的には、不動産仲介業者が事前に確認をしてきます。

これが間違っていたとすれば、売主本人にクレームをいれてください。

また、抵当権抹消がある決済では、売主側の金融機関に着金するまでは、解散せずに待機しますので、万が一、振込先が間違っていたとしても、その場でわかり、振込みのやり直しをすることになります。

苦情申立人の父の所有不動産に死因贈与を原因とする仮登記がされた。父は、そのような登記をした覚えはないと言っている。登記をした司法書士に対して何らかの対応ができないか。登記申請書類を閲覧した結果、委任状の筆跡は父のものと思われるとのことであった。

筆跡がそのようならば、お父上が署名をして、手続を依頼なさったのではないでしょうか。時がたって、気が変わったようでしたら、その仮登記を抹消する登記の手続もあります。

相続登記を依頼した司法書士が3年後に抵当権設定登記を勝手にした。

抵当権設定登記をするには、3か月以内の印鑑証明書が必要となります。

その司法書士は、どのようにあなたの印鑑証明書を手に入れたのでしょうね。

息子が、店の経営資金を司法書士から借りていた。負債を抱えて店を閉鎖後、司法書士から日雇いで働くように言われたり、保険を解約し返済をするよう求められたり、死ねと言われた。

借りたお金は返しましょう。働くことを勧める、保険を解約する等、至極まっとうな助言かと思われます。死ねはよくありませんね。闇金やっている司法書士がいるのですね。誰だろう。

これは、金主が司法書士を営んでいるだけであって、個人の問題でしょう。貸した司法書士も困っていることです。あなたの息子さんにお金を返すように、しつけをなさってください。

知り合いの不動産業者から、「不動産業者が土地を購入し転売する取引について、出資すれば15%の配当金がある」と投資を持ちかけられた。この取引について、「司法書士も投資している」と言われ、信用して出資した。投資の勧誘に加担することは詐欺ではないか。

投資の勧誘に加担することそのものが詐欺ではないでしょう。

また、その司法書士が投資に加担しているのか、よくわかりません。頼まれて出資をした単なる被害者かもしれませんし、このように名前を使われていることも、被害のひとつでしょう。

一般的に、司法書士も、本業以外に副業として投資を行うことはありますし、株式や不動産に投資をして、資産形成をおこなっていますので、誤解のないようにお願いいたします。

司法書士が、会社を経営する申立人の親に、申立人が子供を虐待していると電話をしてきた。

たまにある電波系の苦情ですね。あるいは、親に言われて困ることをしてはいけないと思います。

ご近所トラブルでしょうか。特に司法書士は関係ありませんね。

賃貸物件を司法書士に賃貸しているが、賃料の支払いが遅れがちである。他人の財産を扱う資格者がこのような対応でよいのか疑問に思う。

これも、司法書士は関係ありませんね。個人の問題で、司法書士会に苦情を入れられても困ります。貸主として、毅然と対応していただければと思います。

愛知県には約1300名の司法書士がおり、仕事ぶりも人柄もさまざまです。全員がいい人ではありません。司法書士も商売でやっています。一方、ボランティアもします、人助けもします、酒も飲みます、うんこもします。しつけの悪いのもいます。行儀のなっていない者もいます。

司法書士事務所の中には、大口の取引先の仕事が最優先で、一見さんの仕事は手が空いたときにしかやってもらえないところもあります。安いところは、特に注意です。

そもそも、仕事を依頼された相手が、本当に司法書士だったのかを確認をされることをおすすめします。司法書士の事務所と氏名は公開されています。偽物もいますので、ご注意を。

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司法書士 野田啓紀
司法書士 野田啓紀
名古屋で相続、認知症対策専門の司法書士事務所を経営しています。人生100年時代を豊かに過ごせるように、老いの不安を解消し、想いに寄り添うコンサルティングに強みがあります。 遺言書、民事信託、成年後見制度などを組み合わせた相続、認知症対策のご提案をいたします。 当事務所では、相続登記や預貯金の解約のような死後の事務手続だけではなく、生前の相続、認知症、事業承継への対応に、適切な助言をいたしております。