本日、平成30年度司法書士試験の合格発表がありました。合格された皆さまは、誠におめでとうございます。
最近の司法書士試験のデータを振り返ってみます。
出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 平均年齢 | 愛知県の合格者 | |
平成26年度 | 24,538 | 20,130 | 759 | 35.04 | 41 |
平成27年度 | 21,754 | 17,920 | 707 | 35.16 | 39 |
平成28年度 | 20,360 | 16,725 | 660 | 38.03 | 32 |
平成29年度 | 18,831 | 15,440 | 629 | 37.60 | 29 |
平成30年度 | 17,668 | 14,387 | 621 | 38.77 | 27 |
年を経るごとに、受験生数が減り、これに伴い合格者数も減少しております。
私の合格した平成26年度と比較しても、受験者数は3割、合格者数は2割減少しております。受験者数の減少率に比べて、合格者数の減少率の方が緩やかであることから、5年前には不合格であった水準の受験生のうち、政策的な人数合わせで合格している人が一定の割合存在することが推測されます。
独占資格のあるべき姿として、多くの受験生が高い水準で競い合って、能力の担保された者がその職に就くことにより、国民の利益に還元していくことが望ましいことであります。民間企業の景況改善と、士業の志願者は反比例するのが習わしとはいっても、もう少し盛り上げていかなければならないと思います。
とはいえ、心底では、老兵が引退し、新規参入がわずかにしかなければ、われわれ若手にとってはおいしい状況にしか見えておりません。
ただ、業界全体があまりにも先細りすぎると、存在価値そのものがなくなり、民間開放とともに職業そのものが消滅するという厳しい将来にもなりかねません。そうなったときには、「日本で最後の司法書士」になって、マスコミに取り上げてもらいます。
本年度の合格者の皆さまにおかれましては、これまでたいへんなご苦労をされてこられたものと思います。年末からの長い研修に備えて、今のうちに飽きるほど遊んでください。旨いものを食べて、好きなことに没頭しているときの方が、商売にはいいアイデアが浮かぶものです。